最初にフィリピン・マニラ首都圏郊外のパヤタス地区に居住し、ゴミ投棄場で再利用可能なゴミを拾って生計を立てる「スカベンジャー」と呼ばれる人々の子どもたちについてのビデオ「パヤタスの子どもたちの夢」を上映した。

上映後、まずフィリピンにおける教育制度について説明した後、ゴミ捨て場とともにある生活がどれほど危険をはらんでいるか、特にゴミ捨て場から発生するダイオキシンなどの有害物質のために小児結核などの病気が蔓延し、それにも関わらず社会保障制度が整備されずに治療が受けられない点、また、スカベンジャーの人たちはゴミ捨て場に捨ててある食料ですら食さなければ生きていけないほど過酷な環境に生きていることなどが話された。

続いて、現在のゴミ捨て場での労働条件について説明した。内容としては、現在では15歳未満の子どもたちは単独ではゴミ捨て場に入れないという規制ができているが、これは子どもを保護する目的という名目はあるが、スカベンジャーの数を減らしたいという当局の意図が背後にあることが説明された。また、そうした子どもたちが働かずに済むようになったかといえばそうではなく、代わりに都市のゴミを拾うようになり、警察に逮捕されるといったことが頻繁に起こるようになったことが話された。

こうした現状に対処するため、ソルト・パヤタスがどういった方針をもってどういった活動を行なっているかを解説した。まず、活動の焦点として「人間開発の具体的支援」、すなわち教育支援を行なっていること、また長期的に「貧困問題そのものの解決」を目指していることを説明した。これには、日本人に対して「貧困問題そのものへの理解」をさせることも含まれ、そのために「スタディー・ツアー」を実施していることなどが話された。こうした方針を元に、「教育支援事業」及び「女性収入向上事業」を主に実施していることを解説した。

こうしたこれまで実施してきた活動を外部検証するため、2009年に参加型評価を実施した旨を説明し、その結果としてこれまでの活動の成果及び問題点が提示されたことを報告した。

この評価を踏まえて、今後新たな教育プログラムを開始する計画であることを発表した。具体的に、「ライフスキル教育」支援を重点的に行なうことを説明した。

ソルト・パヤタス福岡事務局 宮崎淳